親知らずは抜いたほうがいいの?|神谷町・愛宕の歯医者「愛宕グリーンデンタルサロン」

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親知らずは抜いたほうがいいの?

こんにちは。神谷町駅から徒歩4分、御成門駅から徒歩3分の愛宕グリーンデンタルサロンです

 

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歯科医院を訪れる患者さんの中には、「親知らずが生えてきたけれど、このまま放っておいても大丈夫なのか、それとも抜いたほうがいいのか」と迷っている方がよくいらっしゃいます。親知らず(智歯)は、他の歯と違って磨きにくい位置に生えたり、半分だけ歯ぐきから出たりし、汚れが溜まり何かとトラブルを起こしがちです。

とはいえ、必ずしも全員が親知らずを抜く必要があるわけではありません。そこで今回は、親知らずに関する基礎知識から、抜歯すべきケース・様子見でもよいケース、そして実際の抜歯手順やアフターケアなどを詳しく解説していきます。自分の親知らずが抜くべきなのかどうかを判断するための一助になれば幸いです。

 

目次

  1. 親知らずってどんな歯?
  2. 抜いたほうがいい場合と、抜かなくてもよい場合
  3. 親知らずが原因で起こるリスクと症状
  4. 抜歯の流れと注意点
  5. 抜歯後のケアと日常生活のポイント
  6. Q&A:患者さんからよくある質問
  7. まとめ:迷ったら一度歯科医院で相談を

 

1.親知らずってどんな歯?

 

親知らずは正式には「第三大臼歯」「智歯(ちし)」などと呼ばれ、永久歯の中でも最後に生えてくる歯です。一般的に10代後半から20代前半にかけて顔を出しはじめることが多いのですが、個人差が大きく、まったく生えてこない方や30歳を過ぎてから生えてくる方もいます。

親知らずの位置と役割

 

  • 位置:奥歯のさらに奥に生えるため、非常に磨きづらい。
  • 役割:かみ合わせに寄与することはあるが、他の歯と比べて噛む役割が限定的なケースが多い。
  • 生え方:まっすぐ生える、斜めに生える、骨の中に埋まったままなど、生え方は人によって様々。

 

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2.抜いたほうがいい場合と、抜かなくてもよい場合

 

すべての親知らずを一律に抜く必要があるわけではありません。むしろ、状態が良ければ、残しておいたほうがいいケースもあります。では、どのようなケースで抜歯が推奨されるのでしょうか。

抜いたほうがよいケース

 

  1. 斜めや水平に生えている
    • 正常に咬み合わず、隣の歯に悪影響を及ぼしやすい。
    • 歯ぐきの一部に埋まったままの場合、むし歯や歯周病のリスクが高まる。
  2. 炎症や痛みを繰り返している
    • 汚れが溜まり、歯ぐきが腫れる、顎が痛むなど、慢性的なトラブルが生じやすい。
  3. むし歯が進行している
    • 奥まった位置で治療が困難な場合、抜歯でリスクを除去することが多い。
  4. 矯正治療などでスペースを確保したい
    • 歯並びを整える目的で、親知らずを抜いて顎のスペースを作ることがある。

 

抜かなくてもよいケース

 

  1. まっすぐ正しく生えている
    • 隣の歯との隙間が適度で、清掃も問題なく行える。
    • むし歯や歯周病のリスクが少ないなら、残しておいても問題ない。
  2. あごの骨の中に完全に埋まっている
    • 痛みや炎症のリスクが低く、他の歯への影響もなければ経過観察で十分。
  3. 歯科医師の診断で、抜歯のメリットが少ないと判断された
    • 全身疾患や歯の状態を総合的に見て、抜歯のリスクが大きい場合はあえて抜かない選択肢もあり。

 

3.親知らずが原因で起こるリスクと症状

 

適切な位置にまっすぐ生えているなら問題にならないことも多いですが、トラブルを起こす親知らずは以下のようなリスクを招きやすいです。

 

  1. むし歯
    • 奥まった場所でブラッシングが困難。
    • 隣の歯との隙間に歯垢がたまりやすく、むし歯が進行しがち。
  2. 歯周病・歯肉炎
    • 歯ぐきが部分的に覆いかぶさり、歯周ポケットが深くなる。
    • 歯肉炎を繰り返し、腫れや出血、痛みを伴うことも。
  3. 周囲の歯への悪影響
    • 親知らずが斜めに生えると、隣の歯を圧迫して歯列不正、むし歯や歯周病を誘発しやすい。
  4. 顎の痛みや腫れ
    • 炎症が重なると顎全体が痛くなったり、口が開きにくくなることもある。

 

4.抜歯の流れと注意点

 

4-1. カウンセリングと検査

まずは歯科医院でレントゲンやCT撮影を行い、親知らずの生え方周囲の骨・神経との位置関係を確認します。抜歯リスクが高い場合は、口腔外科を紹介されることもあります。

 

4-2. 抜歯当日の流れ

 

  1. 局所麻酔:痛みを抑えるために十分に麻酔を効かせる。
  2. 抜歯:歯肉を一部切開して歯を割って取り出すケースも多い。
  3. 縫合・止血:出血が落ち着いたら、傷口を縫合して終了。短時間で終わる場合もあるが、難易度次第で時間は異なる。

 

4-3. 術後の注意点

 

  • 当日は激しい運動や飲酒を控える
  • 腫れや痛みが出やすいので、氷まくらなどで冷やすと楽になる場合が多い
  • 処方された痛み止めや抗生物質は指示通りに服用する
  • 食事はやわらかいものを選び、傷口を刺激しないようにする

 

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5.抜歯後のケアと日常生活のポイント

 

5-1. 腫れや痛みへの対処

 

抜歯した部分は1~2日程度、腫れることがあります。冷やしすぎは逆効果の場合もあるため、やりすぎに注意しながら、適度にアイシングするのがポイントです。痛み止めが効いていれば痛みは和らぐことが多いですが、あまりに強い痛みが続いたり、発熱などの症状があれば歯科医院に連絡しましょう。

 

5-2. 食事や口腔ケア

 

  • 食事:最初のうちはスープやゼリーなど、やわらかいものを中心に摂取。
  • 歯磨き:血の塊(血餅)が取れないよう、傷口付近はそっと磨く。口を強くゆすぐのも避ける。
  • 定期検診:抜歯後の回復状況をチェックするため、定期検診を行うようにしましょう。

 

6.Q&A:患者さんからよくある質問

 

Q1. まっすぐ生えている親知らずは本当に抜かなくていいの?
A1. まっすぐ生えていて清掃も十分に行えるなら、無理に抜く必要はありません。ただ、メンテナンス不足だとむし歯や歯周病のリスクが上がるため、定期的なクリーニングが欠かせません。

 

Q2. 親知らずを抜いたら小顔になるって本当?
A2. あごの骨格に大きな変化が生じるわけではないので、抜歯しても劇的に小顔になることはありません。ただし、歯ぐきに炎症があり、頬のあたりが腫れぼったくなっていた場合、炎症が治まることでフェイスラインがすっきり見えるケースはあります。

 

Q3. 抜歯後の痛みはどのくらい続きますか?
A3. 個人差はありますが、通常は数日から1週間程度で落ち着くことが多いです。処方された痛み止めと安静にすることでコントロールできる場合がほとんどです。

 

 

7.まとめ:迷ったら一度歯科医院で相談を

 

親知らずの抜歯は、症状や生え方次第で大きな違いがあるため、一概に「絶対に抜くべき」「抜かないほうがいい」とは言い切れません。大切なのは、自分の親知らずがどんな状態で、どの程度リスクがあるのかを正確に知ることです。以下のポイントを押さえておきましょう。

 

  • 痛みや腫れを繰り返している場合は早めの相談
  • 斜めや水平に生えているなら抜歯を検討することが多い
  • まっすぐ生えていてトラブルがないなら様子見も選択肢
  • レントゲンやCTを撮って判断するのがベスト

 

親知らずがもたらすトラブルを放置しておくと、隣の歯までむし歯になったり、大きな炎症を起こしたりする恐れがあります。もし親知らずに違和感を覚えたり、不安を感じた場合は、無理せず歯科医院へ足を運んでください。愛宕グリーンデンタルサロンでも、患者さんの口腔内をしっかり診断し、最適なアドバイスをいたしますので、ご安心ください。

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